Mozu ARTWORK ちいさなひみつのせかい

Mozu アートワーク  ちいさなひみつのせかい

大丸ミュージアム(梅田)で開催されている

Mozu(水越  清貴)さんのミニチュア展

”ちいさなひみつのせかい” を観てきました。

 

ミニチュアというのは

何とも言えない魅力を感じます。

 

子供の頃、交通博物館が大好きで

鉄道模型のジオラマを眺めたり

鉄道・船・飛行機の模型を見るのが好きでした。

 

高級スポーツカーのプラモデルを組み立てて

オーナーになった気持ちで完成したプラモを

眺めるのが好きでした。

 

夏休みの工作では

毎年バルサを使ったボートなど

自作の模型を作るのが楽しみでした。

 

ミニチュアや模型というのは

実際には実現しにくい事を

あたかも実現した様な気持ちにさせてくれたり

絵よりも現実に近い空想の世界に

導いてくれるからかもしれません。

 

 

この  Mozu  さんのミニチュア展も

微笑ましい彼の空想の世界へ導いてくれる

楽しい作品の数々を見る事が出来ます。

写真で見るのも楽しいのですが

実物を見るとさらに楽しいと思います!

 

 

自分の部屋/2014年

作品キャプション>>

高校一年生の頃に初めて本格的に作ったミニチュア

自分の部屋を忠実に再現した。

楽しすぎて夜眠れなかったのを覚えている。

翌年Twitterでこの作品がバズったのをきっかけに

作家として活動していくことを決めた。

 

高校1年生でこの完成度はすごいです!

 

 

ゴミ捨て場/2015年

作品キャプション>>

高校2年生の冬に制作

近所のゴミ捨て場に通い

徹底的に観察して作り上げた作品。

2015年の年越しはこのゴミ捨て場を

制作しながら迎えた。

普段は見えない冷蔵庫の裏側が見所。

 

昭和な雰囲気ですが… 平成です。

 

 

電柱/2016年

作品キャプション>>

電柱が好きだったため

近所の電柱を徹底的に観察して制作

夢中になりすぎて年越しの瞬間も制作していた。

お仕事で電柱に登っている方から

「本物にしか見えない」

とのコメントを頂いた作品

 

2015年~2016年 はゴミ捨て場

2016年~2017年 は電柱 を作って

年を越したんですね。

細かいところまで良く出来ています!

 

 

教室/2016年

作品キャプション>>

高校3年生の頃に制作

半年かけて机と椅子を42セット手作りした

作り始める前に友人や先生に

「教室を丸ごと作りたい」と相談した際に

「絶対作れないからやめておけ」と言われたのが

悔しくて意地で完成させた作品

この教室を舞台にコマ撮りアニメーションも制作

 

高校生活の思い出に教室を作ったのでしょうか

椅子や机は昭和と変わらないんですね。

黒板がある方が前(教壇側)…

と思ったら後ろなんですね

ここは昭和と違うのかな。

 

 

友人の部屋/2017年

作品キャプション>>

19歳の頃に制作

自分の理想の部屋を一から作り上げた

部屋の間取りから家具のデザインまで

全て思い通りに作れたのが楽しかった作品

 

友達の部屋というタイトルですが

自分の理想の部屋なんですね…。

ここまでは自分の身の回りの空間を

ミニチュアにしていた様ですが

この辺から少しづつ

Mozuさんの空想が入ってくる様です。

 

 

こびとの階段/2018年

作品キャプション>>

「こびとシリーズ」第一弾

これまでのリアルすぎる作品では

小さいという事が伝わりにくかったため

一瞬でサイズ感を伝えるために

コンセントの横に設置した作品。

実家の壁に穴をあけて制作する予定だったが

家族の反対を受け壁ごと制作した。

 

今回の展示会の入り口に原寸大?

で展示されている完成度の高い作品!

まるでコンセントカバーサイズの小人と

同居している様に思わせる作品ですね。

アニメでこんな感じのありましたね、確か。

 

 

美術館/2019年

作品キャプション>>

「何でも巨大になったら…

アート作品の様になるのでは」

という発想を元に極小の美術館を作る事で

相対的に何でも大きくする美術館を制作。

様々なものを置いた結果

野菜や果物などの食用品が面白かった。

 

作品中唯一人物のミニチュアが含まれる作品

人物が小さいながらもリアルに作られてるので

置かれる巨大アート作品も

リアルに見えるのでは…

こびとシリーズに突入する前の最後の作品か。

 

 

こびとの非常階段/2019年

作品キャプション>>

「この非常階段はどこにつながり

中にはどんな空間がひろがっているんだろう」

と想像が広がる非常階段に興味を持ち

ミニチュアで再現したいと思い制作

こびとシリーズ初となる

照明スイッチの横に設置した作品。

 

注)前回のはコンセント/今回のは照明スイッチ

写真では分かり難いですが上階のドアの向こうは

ちゃんと奥行きのある廊下が続いていて

中までしっかりと作り込まれています。

下階の植木もリアルですね。

 

 

こびとの秘密基地/2019年

作品キャプション>>

「ルーターが点滅しているところを再現したい」

という思いから制作された作品

部屋のテーマは「自分の理想の空間」

狭い空間に生活していける最低限の物質を

詰め込んだ。

電子レンジの中には野菜スープが入っている。

 

カプセルホテルの様な My Room …

部屋の奥のルーター周りが実際にチカチカ

光っていてPCの電源も入っています。

 

 

こびとの旅館/2019年

作品キャプション>>

「家族が寝た後に一人漫画を読んだり

朝早く起きて景色を見たりする旅館の謎空間」

の落ち着いた空気感を再現したいと思い制作。

冷蔵庫の中にペットボトルが入っていたり

机でトランプのスピードをしてるところを

再現するなど

誰の記憶にもある様な景色を詰め込んだ作品

 

 

こびとのエレベーター/2019年

作品キャプション>>

エレベーターを設置することで

「この行き先にはどんな空間があるのだろう」

という妄想が広がると楽しいな

と思い制作した作品

ドアの構造やガラスの補強ワイヤー

内部の防犯カメラまで出来る限り再現した作品。

 

この写真だけでは分かり難いですが

エレベーターの内側や押ボタンまで

忠実に再現されています。

中が見えにくいのが残念!

ドアが開閉するとさらに驚きなんだが。

 

 

こびとの押入れ/2020年

作品キャプション>>

幼少期、押入れに漫画やお菓子

照明や時計を持ち込んで

「自分だけの空間」を作った思い出を元に制作

一段目の衣装ケースは足を乗せて登るためのもの

降りる時はもちろんジャンプ!

 

 

こびとのトイレ/2020年

作品キャプション>>

暖色の照明や観葉植物

めくり忘れているカレンダーや

履き潰されたスリッパなど

綺麗すぎずにリラックスできる

「最高に落ち着くトイレ」を目指して制作

便座は開け閉め可能

カレンダーには僕の作品がプリントされている。

 

 

こびとの駅/2020年

作品キャプション>>

「台所エクスプレス」「リビング線」…

部屋の中にこびとが運転する電車が走っていたら

どんな路線があるんだろう? と考えて

制作を始めた作品。

錯視を利用し実際よりも長く見える通路を制作

(この通路上から見ると台形になっている)

電気の光量や天井の配管に気を使い

誰もが見たことのある駅を目指した。

 

ここは冷蔵庫前の駅で

台所エクスプレスとリビング線が通っており

自宅の壁中をこびと鉄道が走っている…

これぞ現代のメルヘンです。

この駅構内は本当に良く出来ています

ちなみに奥に停まっている「台所エクスプレス」

はプラレールでした。

 

 

こびとのベランダ/2021年

作品キャプション>>

投げ捨てられたランドセル

絵の具の固まったパレット

勉強机の正面に貼ってある献立表…

小学生男子の部屋を記憶を頼りに再現した作品

あえて画像検索や調査をせずに作る事で

誰もが懐かしいと思えるような

想像の余地のある作品に仕上げた。

 

これも印象深い作品の1つ

向いのマンションから眺めているように

緻密で詳細に部屋の中が作り込まれています。

ベランダからCCDカメラを入れて

中をのぞいて見たくなる。

 

 

こびとの用水路/2021年

作品キャプション>>

「ミニチュア作品で本物の水を使う」という

見たことのないジャンルに挑戦した作品。

初めての事だけにミスが多く

久しぶりに挫折しかけた。

川にメダカを放流するアイディアもあったが

諸事情により実現しなかった。

 

展示作品の横に用水路に水を張ったパネルが

展示されていたが

現物に水が流れてなかったのが残念。

 

 

こびとの床の間/2021年

作品キャプション>>

「限られたスペースに豪華な装飾が施された

目上のお客様を迎える為の空間」という

日本の文化に興味を持ちミニチュアで表現したい

と思い制作。

壺や盆栽・石やお皿(この作品ではボタン)など

高級感を演出する為のこだわりが詰まっている。

掛け軸の裏は隠し通路になっており

非常時はここから脱出できる。

 

 

彫紙アートの下絵作成が難航している今新たな刺

激・モチベーションを貰うため見に行きましたが

こういう作品(達)は見ていて本当に楽しいです。

ホッコリタイムを頂きありがとうございました。

 

日時

2021年8月11日(水)~30日(月)

10:00~19:30

最終日は18:00まで

 

 

場所

大丸ミュージアム(梅田)

大丸梅田店15階

〒530-8202 大阪市北区梅田3-1-1

 

 

入場料

一般:¥1,300

高・大学生:¥900

小・中学生:¥700

ペアチケット:¥2,000(前売り券のみ)

 

プレイガイド>ローソン・ミニストップ店頭・Web(Lコード:50999)

 

 

アクセス

JR大阪駅すぐ

 

 

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