ムラサキアケビ 前編
それではいよいよCLP2段の課題に入ります。
4点の課題下絵の中から
まずは「あけび」から始めたいと思います。
実は私「あけび」を見た事がありません。
こんなやつです ↓
実がややエグイ感じですね。
このネチョネチョ感をイメージしつつ
彫り始めまてみます(笑)
この作品は全部で28枚
そこそこ厚みのある作品です。
①まずは10~28(アケビの実と枝)を
10の色が出る9まで切り抜き
②次に19~23(アケビの実・奥)を
19の色が出る18まで切り抜きます。
③同様に26~28(枝)を26の色が出る
25まで切り抜きます。
ここまでが1stステップです。
手前の実は1~9までの9枚
奥の実はさらに10枚を加え19枚
上の枝は1~25までの25枚を
同じラインで切り抜きます。
この厚みのあるカット断面が
「真直ぐカット」の力量が試される処でもあり
作品の見せ所にもなりそうです。
「キリン」でうまく彫れなかったので
緊張します(汗)…
①左右のアケビの実(10~24)
②真ん中下の実(19~23)/左の実の付け根
③枝(26~28)
の3つのパーツをそれぞれのトップ面に
切り抜いた下絵を貼ります。
一枚づつ今まで以上に慎重に
ナイフの刃を垂直に保つ事を意識して切り抜き
そこそこきれいに切り抜けたかなと思います。
ここから細かいディテールを彫って行きます…。
まずは真ん中の奥の実の陰影とハイライト
次に左の実の断面と内側の中身
最後に左右の実の凹凸・傷んだ部分の表現…
細かい斑点部を切り抜いていきます。
こういった細かい切り抜きは骨が折れます。
ナイフの刃も常に新しいモノにしないと
切り抜けませんし…
実が割れた中身の部分の切り抜きや
左右の実の外側の細かい切り抜きなど
下絵の上から1枚目をカットするのは
かなり難易度が高く
今回私はまず比較的大きめのモノから
下絵を切り抜くと同時に1枚目の紙に
刃跡を残すぐらいを目安とし刃を入れ
下絵を剥がして刃跡をなぞり切り抜く…
また特に小さな箇所は
下絵を見ながら直接切り抜く事で
何とか対応できました。
この辺は下絵に忠実にというよりは
全体の絵の雰囲気を見ながら
適当に彫って行くのが正解かと思います。
下絵下部の枝と実の部分を彫ったものが下です。
ここまでで下半分は完成です。
この作品の6~7割 終了と見てもいいでしょう。
次に上半分の葉の部分に入りますが
作業をし易くするために
ホチキスの留め替えを行います。
下絵を含む紙の束を水平に保ちながら
はじめと同様に下側をホチキスで留め
上側のホチキスを外し
作業後半に入ります。