紙サイズ >
初出展の場合作品サイズはA4という決まりでした。
風景作品の場合、左右幅いっぱいいっぱいまで切り抜いてしまう事が多いので
周囲に20mmほど枠を残しておく必要があるのですが
A4サイズの紙から周囲20mmほど残すと
実際の作品サイズはB5サイズ以下になってしまいます。
作品サイズを出来るだけ大きくしたかった私は
実際の作品エリア(全周の枠を含めない)をA4にし
枠を含めた紙サイズはB4より少し小さめで行くことにしました。
これですと規定は満たしますが
実際に紙を購入する時は、A4サイズではなく
もう1つ大きい 四切サイズを買わなくてはならないので
紙代は倍以上かかるのですが今回はこれで行くことにしました。
作品サイズを決めた後は
額を注文しておかなければなりません。
作品と額装した時の全周の余白のバランスも重要なので
スケッチでバランスを検討してみました。
今回は右のイメージで行きます。
額はインターネットで
オリジナル寸法で創れるものにしました。
下絵が出来たら、手前から紙を彫る順番に重ね
一番上に下絵をのせてホッチキスで止めます。
今回は最初に葉の部分を彫り最後にデッキ部を彫る順になるので
最初は下側をホッチキスで止めます。
(こうすると上側がめくりやすくなるので)
さあ! いよいよここから彫りはじめです。
紙順は
ウッドデッキ>
① デッキ上の影(ブルー)
② デッキ(ホワイト)
③ デッキの影内の禿げたところ(ダークブルー)
④ デッキ上の禿げたところ(ライトグレイ)
⑤ デッキの板の隙間(ブラック)
葉>
⑥ 葉の一番暗い影(ダークグリーン)
⑦ 濃緑
⑧ 緑
⑨ 明るい緑
⓾ 黄緑
海>
⑪ エメラルドグリーン(手前)
⑫ 濃ブルーグリーン(手前影)
⑬ ブルーグリーン(浅瀬)
⑭ ライトブルー(中)
⑮ パールホワイト(波)
⑯ ブルー(遠)
⑰ ダークブルー(水平線近く)
無人島>
⑱ ホワイト(浜)
⑲ 濃緑
⑳ 緑
㉑ 黄緑
空>
㉒ スカイブルー
この絵は大きく3つの面でとらえます。
1.ウッドデッキ
2.頭上の木々と葉
3・海と島と空
彫紙アートは深いところから彫りますが
まずは一番手前のウッドデッキ以外のエリアを
ウッドデッキの階層分①~⑤まで切り抜き
頭上の木々と葉のトップ面⑥に切り抜いた下絵を仮止めします。
次に、そこからさらに
頭上の木々と葉以外のエリア(海と島と空)を
頭上の木々と葉の階層分⑥~⓾まで切り抜き
次の階層、海と島と空のトップ面⑪に切り抜いた下絵を仮止めします。
さらに空のエリアを㉒の手前㉑まで切り抜きます。
するとこんな感じになります。
さらに島の部分⑱~㉑を仕上げ
普通でしたら次は海のエリアになりますが
この作品の場合、海のエリアは非常に細かなカッティングと
切り抜き面が多いのでバラバラになることが予想されるので
先に頭上の木々と葉のエリア⑥~⓾から彫ることにしました。
そしていよいよ海のエリア⑪~⑰です。
遠くに行くほど細くこまかくカットする気持ちで…
そして最後がウッドデッキのエリア①~⑤です。
ここで手前側をめくり易くするために止め替えを行います。
この状態で紙がゆがまない様に上部をホッチキスで止め
下側のホッチキスを外します。
準備が出来たら、ウッドデッキ部を彫って完成です!
初のオリジナル作品、完成です!
手前のウッドデッキ部の表現はまあまあ雰囲気出てると思います。
海の表現はもう少し繊細さ・緻密さが欲しいですね
特に遠くに行くほど細く、細かくなるように…
木々の葉の部分ももう少し工夫が必要ですね
葉の付き方がやや不自然な感じです。
まあ~初めてのオリジナル作品なのでこんなものでしょうか
全体の雰囲気と、狙ってた葉の部分の段差>立体感は
おおよそうまく行ったのではないかと。
とにかく、間に合いました‥。