インテリアホン JD-7C2
<2011年>
2世代目の7インチインテリアホンです。
デザインはJD-4C2をデザインしてくれた
ベテランのKさん
このモデルは最初から
Kさん1人で進めてもらいました。
最初は初代同様テーブルトップや
キャビネットトップでの使用を前提に
デザインしていましたが
デザイン決定をする予定の企画会議の場で
急遽、電話線をつなぐ親機と7インチ液晶の本体を
ワイヤレスのセパレートにし
壁掛けにも対応できるデザインに変更する様
上司から指示がありました。
デザイン変更です! しかも開発日程はキープ!
1日たりとも遅延は許されません。
今日に至るまで
コンセプト>デザインスケッチ>デザインモデル
とデザイン会議の場で途中経過を報告し
確認しているにも関わらずです(笑)
ま~こういうことは良くあるのですが
企画会議の場になって「やはりこうすべき!」
とのアイディアが浮かんだのでしょう。
上司の意見が正論であれば
日程がどうあれやるしかありません。
私とKさんはオフィスに帰るや否や
1週間で別案のデザインをまとめるべく
方向性を議論し早速別案検討を始めました。
こうした緊急事態にも冷静に対応できるのが
ベテランの強みです。
壁掛け対応ですからディスプレイは
限りなく1枚の板に見える様に、且つ
テーブルトップに置いて使うときは
背面から見てもオブジェの様に美しいデザイン。
側面は限りなく1枚の薄い板に見える様
7インチディスプレイの基本形状は
背の低いピラミッドを立てた様な四角錐に
頂点の部分はスタンドと一体になった別パーツとし
本体部との色・素材のコントラストで
シンプルなフォルムの中にも美しさを表現
頂点部のパーツを取り外すと
壁掛け用の取り付け金具が現れ
壁に取り付けられる構造にしました。
Kさんは約5日で変更デザイン案をまとめ
ラフDMで形状を確認…
上司に再度報告に出向き了承を得た上で
企画部長・事業部長へ報告、デザイン決定しました。
このような仕事はKさんだから出来る事で
本当に頼りになる優秀なデザイナーです。
彼とは数年一緒に仕事をして以来
15年以上経っていたにもかかわらず
着任後目指しているデザインの方向性は
ピタリと合っており、阿吽の呼吸で
デザインワークを進められたことは
本当に楽しく・幸せな事でした。
転勤して間もないKさんでしたが
もう何年もここにいたかのように
チームでの存在感を増し
名実共に我がチームリーダーとして
自らクオリティーの高いデザインをしつつ
後輩の指導・育成にも尽力し
チーム全体のボトムアップを図ってくれました。
最初に検討していた壁掛未対応案です。
ボリューム感はあるものの背面の曲面が美しく
スタンド部が少し隙間を開けて
本体を支えているデザインを
私はとても気に入っていて
とても捨てがたいデザインでした。