私の好きなイラストレーター番外編

 

 

番外編は、わたせ せいぞう さんです。

 

「ハートカクテル」というコミック漫画が有名ですね

わたせさんの画風も鈴木英人さん同様

モノや風景を諧調表現でマンガ化していました。

色は水彩かポスターカラーでのせていた様です。

(マンガを見ると…)

 

1974年に第13回小学館ビックコミック賞を受賞し

1983年から「ハートカクテル」が「モーニング」で

連載開始となったのですが、なんとその当時は

保険会社のサラリーマンだったそうです。

会社勤めでマネージャーを務めながらマンガ家を兼任するなんて

かなりのハードワーカーですね!

 

コミックからスタートして

後々はイラストレーションも描かれるようになりましたが

わたせさん独特の諧調表現と世界観は

鈴木英人さんのそれとはまた少し異なります。

 

英人さんはリアルな風景を独特の諧調手法で

おそらく現実の風景よりもさらに

洗練された・明るく・爽やかで・華やかな世界観に

絵を眺めてるだけで南国の風を感じるようなイメージ。

 

わたせさんはコミックからスタートしてるので

より手書き感のある個性的なタッチで

絵の中に必ず若いカップルを入れ

2人の人生ストーリーの 1シーンを切り取ったような

独特の世界観を感じさせます。

またその時代のファッションも巧みに表現されていて

オシャレな雰囲気が出ていますよね。

 

また近年は風景を大きく取り入れたイラストレーションも多く描かれてますが

絵の構図や画角にも違いが見えます。

 

英人さんの絵は、風景写真でよく見られる

広角~標準~準望遠レンズで撮ったような歪のないリアルな画角

絵を見ている人がその世界に吸い込まれ

まさに絵の風景が広がっている「そ・こ」に立って風景を眺めている様な感じ。

 

わたせさんの絵は 広角~超広角で撮ったような画角や

アングルもローアングルから上を仰ぎ見たり

上から下を見下ろしたり、映画などで良く出てきそうな

非日常のドラマチックなアングルや画角が多い気がします。

 

いずれにしてもこの2人の諧調表現を基調としたイラストレーションは

「彫紙アートで風景を表現したい」 私にとっては

色々な意味で、とても参考になります。

 

いかに要素を整理してシンプルな色数/構成にしながらも

空気感・光・風・匂い をリアルに感じさせられるか?

それが「彫紙アートで風景を表現」するときのポイントだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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