水面(みなも)を彫紙アートで表現する

 

 

テーマが決まったら作業を進めていきます。

作業順は以下の通りです。

 

① 写真を決めトリミング(構図も決める)

② フォトショップの「ポスタリゼーション」で

4・5.6階調の画像を作成(加工)

③ ②を出力した紙をベースに線図をおこす

④ 線図をコピーし配色検討

⑤ 配色検討しながら必要であれば線図修正

⑥ 色順・色数を決めていく(ナンバリング)

⑦ 紙の色名・番号に落としてゆく

 

 

①まずはセレクトした写真をベースに構図を決め

(正方形に収める構図にしました)

写真の清流の水の流れが見えるような水のライン

を拾う必要があります。

 

② 今回はフォトショップというPCの画像編集

ソフトを試してみることにしました。

画像データをフォトショップで開き、画像の階調

画像の階調を下げる「ポスタリゼーション」

という機能で幾つかの加工画像を創りました。

具体的には階調4・5・6位に加工した画像です

 

 

③ その画像をプリントアウトして各エリアで

最も水の流れを感じる…

最適なラインが拾えそうな画像を選び

1つ1つ線を拾い・アレンジして線図をおこし

最終的に全体の線図にまとめまていきます。

 

この線図に起す作業は根気よくコツコツと…

焦らず気長にやることがポイントです。

ある意味一番骨の折れる作業なんですが

この線図の取り方で

作品イメージが大きく変わることもあります。

 

④⑤

線図が出来たらそれを何枚かコピーし

マーカーで色を載せ、色分けを検討します。

 

 

線図が出来たらそれを何枚かコピーし

マーカーで色を載せ、色分けを検討しますが

この時に色の順番を考え出来るだけ彫り易く

パーツが落ちない様に考えながら検討します。

 

必要であれば線図のライン(線のつなぎ方)も

も修正していきます。

 

また、色の組み合わせを変えたパターンなども

いくつか検討してみます。

意外な色も組み合わせが思いもよらぬイメージが

出ることもありますからね。

 

今回は元写真に近い緑で行くことにしました。

 

⑥ 今回は比較的小さな作品(A4短手寸法x2)

なので、色数(枚数)も少なめにして

水面の表現を出来るだけ繊細にすることを意識

して線図を起こしていきました。

 

 

今回はどれくらい細かい切り抜きが出来るかも

チャレンジテーマの1つです!

 

⑦ ここまでで下絵ほぼ完成ですが

次にマーカーで配色した色をNTラシャ紙や

TANT紙の色名色番号に落とし込んでいきます。

 

 

これも結構悩みどころです。

紙の色見本とマーカーで描いた下絵を見ながら

近い色をセレクトしていきます。

ピッタリ合う色はまずないので

近い色を選んでいきますが

隣り合う色とのコントラストや色相の差が

イメージしていたものより強すぎたり弱すぎたり

どちらかに振りながら色を決めバランスを見ます

 

色は都内に来る色や面積によって

見え方が変わります。

また、朝・昼・夕・夜(蛍光灯・白熱灯)でも

大きく見え方が変わります。

 

自然な見え方で判断するなら出来るだけ昼光

午前9時~午後2時くらいで見るのがベストです

 

私は夜に色を選ぶことが多いのですが

その場合は、夜1度色を選択し次の日の午前に

もう1度確認してから決めるようにしています。

 

教室などでは蛍光灯・展示会ではスポットライト

(白熱灯)が多いので一応両方の高原で確認し

不都合がないか確認しておくと良いです。

 

特に微妙な合わせ色で見せ場を作っている作品は

なおさらですね。

 

色が決まったら紙を買いに行きますが

今回の私の作品は、以前の作品で余った紙が

結構あったのでその中からセレクトし決めました

それほど微妙なトーン表現は狙ってませんので。

コントラストを明確に、パターンがはっきり

見えることを意識しています。

 

また今回は結構 細かく複雑なラインで描いている

ので深さは求めない作品にしました。

 

 

 

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