では、いよいよ彫っていきます。
今回は210x210 計10枚の作品です。
枚数は少なめですが
カットラインが細かく複雑です。
今回の私の課題は…
①彫紙アートで水面を表現できるか?
②どこまで細かく複雑なパターンを切抜けるか?
です。
彫紙アートの細かい切り抜きで
気を付けている事が1つあります。
アートナイフで切り抜いていくという作業上
はじめのうちはどうしても
鋭角に尖った切り口が増えがちです
極力こういった切り口を無くし
どんなに細い繊細なラインの先でも
ラウンドな切り口になる様意識しています。
これはとっても手間で彫りにくいのですが
鋭角な切り口が多くなると
作品自体が何か痛々しいイメージになるからです
それは私が目指している方向性ではありません。
勿論それは表現する場所や何を表現したいのか?
によりますので
それがいけないという事ではありません。
今回の構成は最終的に下記になりました。
岩>>
① ブラック
② ダークグレイ
③ ブラック
④ ライトグレイ
水面>>
⑤ グリーン
⑥ ダークグリーン
⑦ イエローグリーン
⑧ グリーン
水面(反射)>>
⑨ イエロー
⓾ ホワイト
1.まず初めに、岩が一番手前ですので
岩以外の⑤~⓾の部分を④までカットし
⑤の上に切り抜いた下絵を仮止めします。
2.ここからは根気よく⓾から順に⑨・⑧・⑦と
深いところから粛々と彫って行きます。
今回の作品は本当に全体的に細かい切り抜き
なのでナイフをほぼ垂直に立てた状態での
カットが続きます。
もうこの辺のカットは一応線図をベースに
カットして行きますが、仕上がりを見ながら
カットラインをアレンジしたり
付け加えたり…
自由に彫っていきます。
水面の部分が出来上がれば
ほぼ完成した様なものです。
3.最後に岩の部分を…
黒い影以外の②・③・④の部分を①から切り抜き
②の上に仮止めし、④・③と彫り完成です。
作品としては少し物足りないものになりましたが
一応ここまでは細かく彫れる
という実績を創れたという事でよしとしましょう。
これからの作品創りに活かして行きます!