上級インストラクター養成講座 泰山木2

 

線図が出来たら数枚コピーし

配色の検討を行います。

 

このとき現物と同様の配色でもOKですが

まったく違う色を使ってみたり

現物と同様の色味でも若干のアレンジを加えたり

意図的にアクセントカラーを入れると

斬新で面白い作品になります。

 

彫紙アートの面白さの1つに

同じ下絵でも配色を変えることで

何通りもの作品創りが出来る事が上げられます。

 

今回は1つは現物に近いグリーン系

もう1つはエキゾチックでインパクトのある

パープル系で配色してみました。

 

 

グリーン系よりパープル系の方が

インパクトがあって斬新な感じがしませんか?

 

このステップで配色の感じや

陰影のトーンの強さ

諧調境界ラインなども見直し

必要であれば修正・調整します。

 

ここでは色鉛筆を使っていますが

ペン型のカラーマーカーを使うと

より早く、ムラなく仕上がり

出来上がりがイメージし易くなります。

 

配色が決まったら次はナンバリングです。

作品の大まかなパーツごとに

奥行き感をイメージしながら

レイヤー分けをしていきます。

 

この作品の場合

① 右側の花の部分

② 花の下の葉の部分

③ 左側のつぼみ側の葉

(右と共通で使えるところは共通で)

④ つぼみ

⑤ つぼみの奥の葉

といった感じです。

 

さらに①の花の部分を細分化し

1⃣ 花芯の左側の花びら

2⃣ 花芯

3⃣ 花芯の下側と一番左の花びら

4⃣ 花芯の左奥と右側の花びら

5⃣ 残りの花びら

という風に

花の部分も大きく5つのレイヤーに分け

各花びらは3色トーンで

花芯は4色で表現します。

それぞれのパーツと陰影の前後関係を

イメージしながらナンバリングを行います。

 

① 表面の紙

1⃣ 花芯の左側の花びら(②③④)

2⃣ 花芯(⑤⑥⑦⑧)

3⃣ 花芯の下側と一番左の花びら(⑨⓾⑪)

4⃣ 花芯の左奥と右側の花びら(⑫⑬⑭)

5⃣ 残りの花びら(⑮⑯⑰)

 

この作品のメインのレイヤー

花の部分で表紙を入れて17枚で構成されます。

 

同じようにして

② 花の下の葉の部分

③ 左側のつぼみ側の葉

④ つぼみ

⑤ つぼみの奥の葉

 

という風に細分化しナンバリングを行いますが

 

このとき奥行き関係をイメージしながら

共通で使える色は極力整理しておくと

むやみに枚数が増えるのを抑えられます。

 

彫紙アートの作品創りで

一番手間がかかり、且つ頭を使う作業です。

 

この下絵で作品の出来がほぼ決まり

作品創りの2/5か場合によっては1/2が終わった

といっても過言ではありません。

 

 

このようにして下絵を作成していきますが

この作品ではトータル35枚になりました。

 

一番深いパーツが㉞㉟なので

表から33枚彫ることになりますね

大体6mmほどの深さ(断面)が出てきます。

上級インストラクター養成講座だけあって

彫紙アートらしい本格的な作品になりそうです。

 

 

ところで…

このカリキュラムではこの下絵は使いません。

ナンバリングまでで終了。

ここまで1人で出来るようになると

オリジナル作品がつくれるようになります。

 

 

実際に彫る作品は

予め用意された下絵と用紙を使う事に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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