彫紙アートスキル1級講座-3

 

「ローデンブルグの街並み」を終えると

もう1課題「ハイビスカスのタンブラー」

があります。

 

彫紙アートを使った雑貨をつくろう!

という感じですね。

 

 

このテーマではナンバリングを練習します。

彫紙アートでは同じ下絵でも

紙を重ねる順番は1つではありません。

 

7枚の色紙を使って自分なりに彫りやすく

見栄えが良くなるであろう重ね準を考えます。

細かいカットがあるところは

出来るだけ1回のカットで済ますのが

作品をきれいに仕上げるコツです。

 

一般的には大きな面からカットし

徐々に深くなるにつれ細かいカットが来るように

した方が彫りやすいのですが

図柄との関係でそううまく行かないことも多く

作業全体をシュミレーションしつつ

極力難しいカットの工数が少なくなるように

紙の重ね順を考えていきます。

 

今回のハイビスカスは

それほど複雑な下絵ではありませんが

花のしわのカット・おしべ・めしべの切抜き

が細かいので考えどころです。

 

 

私はおしべ・めしべのカットが一番厄介だと

思ったのでここは1カットで狙った色が出る様に

その代わりやや面倒な花びらのしわ表現の部分は

2枚カットして狙った色が出る順番にしました。

 

この順番には正解はありません

人それぞれなんですが

オリジナルの作品を創る時の練習として

プログラムされたのでしょう。

 

この作品の場合、上から

①ベース:クロ

②花びらベース:ピンク(濃)

③おしべ・めしべ:黄

④花びら-シワ:ピンク(明)

⑤花の中心:赤

⑥葉ベース:緑

⑦葉葉脈:緑(濃)

 

の7枚の順で彫りました。

花:3色 葉:2色で

花が手前で葉が奥になる、自然な順番です。

また葉の部分に到達するまでべースを入れて5枚

同じ形でカットすることになりますので

彫紙アートの見せ所紙のカット断面が出来ます。

「ローズ」のときと同じ感じですね。

 

 

また、別の手法として

めしべ・おしべを

花びらより手前に出すこともできます。

その場合はめしべ・おしべのパーツを

別に切り抜いて花びらのベース部分に貼る

というやり方です。

この場合ねしべ・おしべのパーツは完全に

切る抜かれた形になりますが

彫紙アートのルールとしては

たとえ切り抜かれたパーツを貼る場合でも

周囲に同じ紙順で切り取られた紙が残ってないと

いけないというルールになっています。

 

この場合の紙順は

①ベース:クロ

②おしべ・めしべ:黄 (貼るパーツ)

③花びらベース:ピンク(濃)

⑤花びら-シワ:ピンク(明)

⑥花の中心:赤

⑥葉ベース:緑

⑦葉葉脈:緑(濃)

 

という感じになります。

絵柄状のおしべ・めしべのパーツは貼りますが

ベースのクロの紙の下に

黄・ピンク(濃)・ピンク(明)・赤・緑・緑

(濃)と、残ってないといけないという事です。

 

ちょっとややこしいですね。

これはもう少し上級編で使う手法なんですが

これはこれでまた違った難しさがあります。

 

今回の課題は平面的な作品ではなく

最終的に透明のプラスチックタンブラーに

入れるので(丸めて入れる)

この手法はあまり相応しくありませんね。

 

その他、ちょっとした切り損じの修正方法など

ここでは勉強します!

 

 

彫紙アートの展開図はこんな感じ‥‥。

 

 

これをタンブラーの外ケースと内ケースの間に入れて完成です。

 

 

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