下絵写真の選択
取材撮影した写真の中から
作品になりそうなカットをセレクトします。
私は大体レンズやアングル・露出を変えながら
1アングルで露出を3カットづつ
センター/+1/-1 くらいづつ撮ります。
衣奈マリーナカフェで170枚
カダテラスで90枚ほどでした。
デジカメだからこそ出来る事ですね。
昔のフィルム写真でしたら
現像代がいくらかかる事か…。
今回は衣奈マリーナカフェの
エントランスのカットを使うことにしました。
コンテナを改造して創られたこの建物は
とても特徴的で、白いデッキとコンテナ
右側の青いエントランスドアと左のグリーン
のバランスも絶妙で、緑・白・青 が
ほぼ1/3くらいの割合になると
ランス的にもとても良いです!
さらに、コンテナに立てかけてるオールの3色
赤・白・青がアクセントカラーになりますし
ところどころ塗装がはがれた看板も
いい雰囲気を出していて絵になると思います。
視界に海は入りませんが
白いウッドデッキとボートのオールで
ここが海辺のカフェであることを
イメージさせますよね!
レイヤー構成を考える…
とても絵になるカットです…
何としても創ってみたい。
しかし…
こんな複雑な構図は彫ったことが無いし
彫紙アートで表現できるのか?
どう彫っていいのか?
皆目見当が付きませんでした。
しかし自分で納得できる作品を創ろうと思ったら
これくらいの絵が彫れないと
話にならないとも思います。
もう1度冷静になり
階層に分けて考えてみると…
① 左の緑
② 看板
③ オール
④ Welcomeボード
⑤ コンテナ壁/デッキ
⑥ エントランスドア
⑦ ドア奥の緑
*看板の後ろの細かい緑は
ややこしそうなので省略
これくらいの構成で考えると
何とか出来そうな感じです。
折角これだけのモノを彫るのだから
サイズも過去最高の
四切サイズをベースにしてみます。
全周40mmほど補強スペースをとると
作品自体のサイズは
A3 より若干大き目のサイズになります。
A3(+α)サイズにチャレンジです!
構図とバランス調整
ベースの写真と大まかな構成が決まりました。
次にそれぞれのオブジェクト
緑・看板の大きさと位置を調整し
全体の構図とバランスを整えて行きます。
具体的には…
左側の緑の分量をもう少し多くし
手前に引き寄せる感じで
奥行き感を出したいと思います。
他の写真から緑が多く写ってる部分を切り取って
ベース写真と合成します。
さらに雰囲気のある看板をもう少し協調したい
ので少し大きめに調整します。
塗装のハゲやロゴなど
繊細な切り抜きが必要そうなので
少しでも作業をし易くという意図もあります。
グリーンの面積が増えて絵に彩が出ました。
また看板の存在感も上がり
アイキャッチになりそうです。
これで下絵のベース写真が出来ました。
次はこの合成写真をベースに
線図を起こして行きます!