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ソール・ライター展(美術館 えき KYOTO)2021/2/13~3/28

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ソール・ライター展(美術館 えき KYOTO)

2021/2/13~3/28

京都伊勢丹の7階 美術館「えき」でやっている

ニューヨークが生んだ伝説の写真家

永遠のソール・ライター をみてきました。

 

NHKの「日曜美術館」で

写真家ソール・ライター

いつもの毎日でみつけた宝物

と題され放映され

その色の使い方や大胆な構図が印象的で

私がやっている彫紙アートの作品創りにも

何かヒントが得られるかもしれない

と思ったからです。

 

午前中10:00~の開館で

10:30ころに行ったのですが

もう入場の列が出来ていました。

コロナ対策で

館内がぎゅうぎゅうにならない様

入場人数をコントロールしていた様です。

 

 

ソール・ライターでってどんな人?

ソール・ライターは1950年代から

ニューヨークでファッション写真家として

活躍したユダヤ系のアメリカ人で

父は厳格で高名なユダヤ教の聖職者でした。

そのため幼いころから父の希望に沿うよう

神学校へ通い真面目で成績も優秀でしたが

次第に息苦しさを感じ始め

絵を描くことに喜びや安らぎを覚える様になり

ヨーロッパ美術のみならず

中国や日本の美術まで興味を持つ様になります。

 

23歳の時

画家への道を決意しますが

厳格な父に反対されたことで家を出て

ニューヨークのイースト・ヴィレッジという

芸術家の卵たちが集う地区に住むことになります。

そこでライターは、抽象表現主義の画家

リチャード・プセット=ダートと出会い

彼の写真を応用した様々な創作活動に触れる中で

写真撮影から暗室作業まで写真に関する技術を覚え

表現手段としての写真に惹かれて行きます。

 

1950年代~

しばらくは絵を描きながら写真も撮っていましたが

ライターの写真  に興味を持った「Harper's BAZAAR」

というファッション誌のアート・ディレクターが

ソール・ライターを起用し始めると

「ELLE」「VOGE」などでも採用されるようになり

ファッション写真家として名をあげ

自分のスタジオを持つまでになります。

 

しかし時代と共に

求められるものも変わってくると

仕事の依頼も減っていき

元々ファッション写真や商業写真自体に

強い関心があったわけでは無いライターは

突如、写真スタジオを閉め

表舞台から姿を消します。

 

それ以後ライターは自分が暮らす

イースト・ヴィレッジのアパートで

自分が探求したい写真表現を追求し始めました。

彼は自分の住むアパートの周辺で

日常の何気ない一瞬を彼独特の視点で切取り

作品をためていた様です。

 

1994年

イギリスの写真感材メーカーの補助金で

ニューヨークの老舗写真ギャラリーにて

ライターが撮ったカラー写真で個展が開かれると

反響を呼び同ギャラリースタッフが

カラー作品集の出版へ動き始めます。

 

2006年

ライターの路上スナップを編集した

「Eary Color」の出版をきっかけに

80歳を過ぎて再び

カラー写真のパイオニアとして

脚光を浴びる事になります。

 

2013年にソール・ダイターは亡くなりますが

彼の住居兼アトリエであったアパートからは

未発表の膨大な作品や資料が

見つかったそうです。

 

 

永遠のソール・ライター

今回の展覧会では、ソールライターの絵画や

未発表のモノクロ写真などを含め

ソール・ライター財団が保有する

膨大な作品からピックアプされた作品が

展示されています。

 

 

作品の見方・感じ方は人それぞれです。

私は写真にはあまり詳しくありませんが

その中で強く印象に残っているのは

 

1.大胆な構図

2.ウィンドウガラスを使った独特の視点

3.シンプルで印象深い色使い

の3点です。

 

この3つの表現手法を使って

日常生活のワンシーン・人の営みを

独特な形で表現しているなと感じました。

 

 

<POST CARDより>

1大胆な構図

あえてファインダーの1/3~2/3を

影や手前のモノで黒く潰し

対象物にフォーカスさせたり

車の窓越しに見える世界にフォーカスさせる

手前の人と人の隙間/車の底と地面の間

木の壁やフェンス越しから見える向こう側

など大胆な比率と大胆なモノを使った

マスキング? 表現。

 

<POST CARDより>

ウィンドウガラスを使った独特の視点

最も印象的だった表現の1つで

雨に濡れたウインドウガラスにフォーカスし

その向こう側をまるで絵画の様に表現

ウインドウに反射した世界と

ウインドウの向こう側の世界を合成し

1つの絵として表現

とくに前者が印象的であり幻想的

 

<POST CARDより>

3シンプルで印象深い色使い

白や黒のベースに赤や黄といった

印象的で美しい対象物を絶妙なレイアウトで配置

これは上記2つの手段と合わせて

用いられたりもする。

 

雪景色の中で目を引く

赤い傘や黄色いタクシー

ショーウインドウのグラフィックス

などなど…

 

シンプルだからインパクトがある

といった感じですね。

 

こういった絶妙な構図と色使を

写真で表現しているというの

がすごいと思います。

赤い傘を差した人やイエローキャブは

いつそこを通るか分からないわけで…

偶然の一瞬を絶妙な構図で切取る!

 

まあ、それがフォトグラファー

なのかもしれませんけどね。

 

 

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