キリンを彫る 後編

 

 

キリンを彫る 後編

下半分を彫るだけで、20枚入り1ケース+α の

新しい替刃を使ってしまったので

追加で、20枚入を3セット購入しました。

 

*いままで5枚入りいくつもを購入していたため

黄色い空箱が溜まっていたのですが

20枚入りがあることを初めて知りました。

 

 

 

上半分に取り掛かります…

 

 

一番深い所15(首の模様・口)から彫ります。

 

実は頭の上に16があったのですが

見落としていました…。

15枚で閉じてしまったので

16は他の色に替えて彫ることにします。

 

14・13とラインの内側を

慎重に切り抜いていきますが

この辺は同じラインで12~13枚切り抜く為

わずかなズレが大きなズレになって行きます。

 

1枚で0.1mmズレれば12枚で1.2mm

綺麗にカット出来れば

彫紙アートの見せ所になりますが

バラついてしまうと下手さが目立つところですね

彫紙アートの難しいところです。

 

私はまだまだ真直ぐに切れませんが…。

 

特に額の14(グリーン)と13(黄)の境目部分

手描きラインがS 字にカーブしており、線も細く

同じラインで13枚を切り抜くのは至難の業です。

 

案の定ここでボロボロになりました(泣)

カットラインは揃わないは…

S字のライン部は千切れるはで…

後編・いきなり挫折です… 。

 

基本が出来ていないことを

思い知らされることになりました。

 

 

しかし、凹んでいてもしょうがないので

めげずに進めることにします。

 

13(黄色)・12(白)と10(黒ライン)は

10のラインの外側で切り取り

10枚目に切り抜いた下絵を張り

11枚目を切り抜きます。

 

11(黒)・10(黒ライン)・9(ブルー)

8(紫)・7(ベージュ)・6(薄緑)

4(薄緑)まで慎重に1枚1枚

切り抜いていきます。

 

ここまででもかなり手間がかかりましたが

ここから3(白)を切り抜いていくのが

最後の難関ですね。

2(黒)の手描きラインを切り出していきます。

この手描きラインの残し方で

作品の仕上がりが決まると言っても

過言ではないでしょう。

 

ひたいの13(黄)~14(緑)の

境目のラインで失敗した私は

手描きラインを少し太めに残すことにしました。

 

林先生の下絵のラインは

大体0.8mmほどと思われますが

ズレ分も考慮して実際に切り残すラインは

1.3mm~1.5mmくらいを目安に

進めることにしました。

これ以上2(黒)のラインが切れてしまうと

収拾がつかなくなると思いますので…。

 

 

ここまで来てハプニングが!!

彫紙アートを始めた時から愛用していた

ともえのブックストッパー

壊れてしまいました。

彫紙アートをやられている皆さんには

愛用されてる方も多いと思いますが

作品を彫り進める際紙を束ねて止めるもので

とても使い勝手が良いツールです。

 

 

幸いまだ販売しているようで

Amazonで即・発注しました!

 


 

 

さて、ここから大詰めです。

3を切り取り(実際は2番の黒を切り取り)

手描きラインを切り残す作業です。

 

そしてここでまた

大きな過ちに気づくことになるのですが…。

 

この3を切り取る作業は結構神経を使います

切り抜くほど下絵の紙はスカスカとなり

下絵が僅かにズレやすくなるんです。

クロのラインを残して切り取る際も

ラインを爪先で抑えながら

常に新しい刃で余計な力を加えないよう

慎重ににカットする必要があります。

 

<下絵>

<1枚目>

<2枚目>

 

キリンの部分は

先に2(黒ライン)の外側を切り抜いた後

2(黒)に切り抜いた下絵を貼り

3(白)を切り抜いていく方が

ズレによる失敗のリスクを

最小限に抑えられるかもしれません。

 

 

カットスキルの高い人には

あまり関係ないかもしれませんが

普通に上から彫って行くと

上の様な細いラインを

2枚彫る必要がありるからです。

 

また、黒の紙 は他の色に比べて

紙の繊維密度が高いように思います。

その為カットする際の抵抗も大きく

固いダマのようなものもあり

手描きラインの外側をカットしている時など

ナイフの刃が意図しない方向に

持っていかれることがあります。

 

また、前編でも書きましたが

ナイフの刃を常に切れる状態にしておかないと

紙の繊維まできれいにカットできず

ケバケバが出来てしまいます。

 

特に今回の様な

1mmほどのフィーリングラインを

切り出していくようなところは

その都度研ぐのは勿論ですが

こまめに新しい刃に替える事が

必須だと思います。

 

 

 

フィーリングラインの下絵初挑戦は

失敗の連続で、カットラインのバラツキや基本の

「真直ぐにカットする」

が出来ていないことを思い知らされましたが

とにかく彫り終える事が出来ました。

 

私にはかなり難易度の高い下絵でした!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

*後日、竹内先生から聞いたはなし

 

フィーリングラインを活かした作品を彫る時の

ポイントですが…。 このキリンの様に

網目の様な手描きラインを残す様な作品の場合は

番号の大きい順…よりは

作品のセンターから隣り合うエリアへ

そして外側へ…

の順で彫って行くと安全なんだそうです。

外側を先に彫って網状にしてしまうと

内側を彫る際

紙が安定せずズレ易くなるとの事ですが…

 

途中で止め替え(ホチキスを上下逆にする)と

ホチキスで止めてる辺の近くがスカスカになり

安定しなくなるという矛盾も生じて来ますので

(何言ってるのか分りますかね?)

少し大きめの紙で止め替え無しで行くのが

いいようにも思えます。

 

この辺は作品の下絵を見ながら

どういう順で彫ったら下絵の不安定な状態を

最小限に抑えられるか?

をケースバイケースで

考えて行くしかなさそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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