霊山寺(りょうせんじ)
創建:736年
本尊:薬師如来(重要文化財)
開山:行基・菩提僊那
宗派:霊山寺真言宗
起源・歴史
飛鳥時代この場所は小野氏の領地でしたが
遣隋使・小野妹子の息子で当時の右大臣
小野富人(とみひと)が壬申の乱の後
官職をやめ登美山に閑居しました。
その後 21日間 熊野本宮にこもり
心身を清め祈願・修行をしたところ
夢枕に薬師如来(熊野速玉大神の本地仏)
が現れ『薬湯を作り病人を助けよ』
と告げられたため登美山に薬草湯屋を建て
薬師三尊仏を祀ったのが霊山寺の起源
だそうで、このことから小野富人は
登美仙人/鼻高仙人(びこうせんにん)
と呼ばれるようになりました。
また728年(奈良時代)
聖武天皇の娘・阿倍内親王(孝謙天皇)が
病床にあった際、夢枕に鼻高仙人が現われ
登美山の薬師如来をお参りする様伝えられ
僧・行基を登美山に使わして祈願させると
内親王の病が平癒したことから
聖武天皇が行基に命じて
登美山に大堂を建立させたそうです。
またこの登美山の地勢が
インドの霊鷲山(りょうじゅせん)
に似ていることからこの大堂を
霊山寺と名付けられました。
幸せを呼ぶ鐘
昭和63年の建立
バラ庭園
開園:8:00~17:00
1957年 開設
第二次世界大戦でシベリアに抑留された
当時のご住職が、お寺を訪れる人に
美しい花を見て平和の大切さを
知ってもらいたいと願い
このバラ庭園を造られたそうです。
山門
境内東側の正面入口にある鳥居は
霊山寺の信仰の中心となっている
大辯才天堂への入口を示すものです。
仙人亭
薬膳カフェ 11:00~16:00
薬膳粥御膳などいただけます。
薬師湯殿
小野の富人がこの地で薬草を栽培し
薬師如来を祀り薬草風呂を施湯したのが始まり
と伝わる薬師湯殿で聖武天皇・光明皇后も
入られたそうです。
現在は天然成分のみを使い地元の方々に
親しまれています。
八体仏霊場
・阿弥陀如来
・不動明王
・大日如来
・勢至菩薩
・普賢菩薩
・文殊菩薩
・虚空蔵菩薩
・千手観音菩薩
行基像
霊山寺を開山した行基菩薩の像で
近鉄奈良駅の噴水の上におられる像と同じです。
本山寺務所
大辯才天堂
1935年 建立
辯才天の本地仏である聖観世音菩薩を祀る。
脇侍に不動明王、毘沙門天を祀る。
本堂(国宝)
現在の建物は鎌倉時代建立のもの。
本堂 10:00~16:00
・薬師三尊像/平安時代
鐘楼(重要文化財)
三重塔(重要文化財)
1283年~1284年 建立
行者堂
開山大師堂
奥之院
平安時代、霊山寺に空海がやってきたところ、
空海は登美山に龍神を感得した。
そして奥之院に龍神を大辯才天女尊として祀った。
これ以来、法相宗の寺院であった霊山寺は
法相宗と真言宗の2宗兼学の寺院となっている。
大龍神を辯才天として祀る。
見どころ
バラ園・ゴルフ練習場・お風呂があり
霊園がある事から宿泊や食事もできるという
とても変わったお寺です。
また入口に鳥居が立ち神社と寺院が
一体となっているのも興味深いところです。
お寺の伽藍は飛鳥~奈良時代の歴史を感じる
というものではありませんが
奥の院まで15~20分ほど歩いていくと
その昔弘法大師が駐留され大龍神に遭遇された
とされるその場所は
原始林に囲まれ霊感が研ぎ澄まされるような
凛とした空気を感じるところです。
またバラ園はとても立派なもので
純粋にバラを楽しみむために訪れるのも
おススメです。
御朱印
・薬師如来
・地蔵尊
拝観時間
8:00~17:00
本堂 10:00~16:00
拝観料
大人 ¥500(¥600)
小中学生 ¥250(¥300)
*( )はバラの時期の料金
5月・6月・10月・11月
住所・TEL
〒631-0052 奈良県奈良市中町3879
0742-45-0081
アクセス
近鉄奈良線「富雄」駅より奈良交通バス
「若草台(系統番号50番)」行きに乗車し
「霊山寺」にて下車。
駐車場
無料駐車場あり