忍辱山・園成寺
創建:756年
本尊:阿弥陀如来(重要文化財)
開基:聖武・孝謙天皇
開山:虚滝(ころう)
中興:命禅(みょうぜん)
宗派:真言宗御室派
歴史
奈良市内から柳生の里に続く国道369号(柳生街道)
中ほどの山中にある忍辱山・円成寺は
奈良時代・鑑真とともに渡日した弟子・虚滝(ころう)
が聖武天皇の勅願で創建されたのが起源とされてますが
史実的には、中興の祖とされている平安時代の僧
命禅(みょうぜん)が諸国行脚の後この地に至り
十一面観音立像を祀ったのが始まりとも伝わります。
大日如来坐像(国宝)
円成寺の見どころと言えば境内正面に広がる
浄土式庭園もさることながら
青年期の運慶作とされる大日如来坐像でしょう。
均整の取れた全体像に若々しく整ったお顔が
美しい仏像で人体を細部まで研究し
仏像に反映された跡が伺えます。
当初は多宝塔に安置されていましたが
現在は新しい収蔵施設に移され
正面だけでなく側面からも像を伺えます。
側面からスッと背筋を伸ばして座禅を組む
横顔・横姿も大変美しく組んだ足の裏も
筋肉の肉感が伝わる様なリアルさです。
これは通常の仏像では
なかなか見られないと思います。
本堂(重要文化財)
室町時代再建
本尊
・阿弥陀如来坐像(重要文化財)
・四天王立像(重要文化財)
・十一面観音立像(開山当初の本尊)
楼門(重要文化財)
室町時代
多宝塔
平成2年再建
創建は後白河法皇が寄進したとされ
以前は大日如来坐像を安置していました。
護摩堂
平成6年再建
・不動明王
・僧形文殊菩薩坐像
・弘法大師坐像
鎮守社 春日堂・白山堂(国宝)
鎌倉時代創建
全国で最も古い春日造の社殿で
忍辱山の鎮守である
春日大明神・白山大権現を祀る。
鎮守拝殿(奈良市指定文化財)
庭園(名勝)
円成寺入口を下って行くと
楼門前にひろがる池と庭園が目に入ります。
この庭園は平安時代末期ごろに造成された
とされていますが
阿弥陀堂の前面に広がる浄土式庭園として
国内でも珍しいものです。
私が訪れたころは入り口から楼門にかけて
庭園内に多くの紫陽花が
境内では桔梗や赤いカエデも見られました。
朝の冷え込みが厳しい場所では
春でも赤いモミジになるものもあるようです。
御朱印
初穂料 ¥300
・阿弥陀如来
・大日如来
拝観時間
9:00~17:00(受付17:00まで)
年中無休
拝観料
大人 ¥500
中高生 ¥400
小学生 ¥100
住所・TEL
〒630-1244 奈良市忍辱山町1273
0742-93-0353
アクセス
JR奈良駅・近鉄奈良駅から奈良交通バス
柳生・邑地中村・石打行きバス
忍辱山(にんにくせん)下車すぐ
JR奈良駅・近鉄奈良駅からタクシー 20分
駐車場
無料駐車場あり)(20台)