唐招提寺 歴史・見どころ~御朱印

 

唐招提(世界遺産)

創建:759年

本尊:廬舎那仏坐像(国宝)奈良時代

開基:鑑真

宗派:律宗 総本山

 

 

歴史

710年 朝廷は大宝律令を発令し

律令国家としてのスタートを切ります。

律は刑法・令は行政法で、戸籍が作られ農民に

米や農作物などの納税義務や労働義務を負わせ

一方で仏教を広め倫理観や道徳心などを高める為

僧には納税義務を免除していました。

そのためろくに仏教を勉強していない

えせ僧侶が急増し僧侶の質が悪化していきます。

 

聖武天皇は、日本に正当な仏教を教え

正式に僧に戒律を与えられる高僧を求め

唐に使者を送ります。

使者は当時唐で最も名僧として知られていた

鑑真のもとに行き高僧の派遣を願いますが

当時、唐から日本への渡航は大変難しく

途中で遭難する確率も高かった為

鑑真の弟子の中には、誰も日本に行こう

という者は居ませんでした。

鑑真は「誰もいないのなら私が行く」

と言い日本行きを決意しますが

この日本への渡航は難航を極めます。

 

1回目 743年>

鑑真を日本へ行かせまいとする弟子の密告で

準備していた船を役人に募集されます。

2回目 同年末>

出向した船は長江の河口を出たところで

強風に煽られ遭難します。

3回目・4回目 744年~>

やはり鑑真を日本へ行かせまいとする弟子が

日本の僧が鑑真を連れ出そうとしていると

役人に訴え渡航を阻止されます。

5回目 748年>

揚州を出港し外洋に出ますが船は嵐で遭難し

中国の南・海南島に漂着し

またも渡航は失敗に終わります。

この時使者の1名が亡くなり

鑑真も疲労がたたり失明します。

そして6回目 754年>

20年振りに日本から遣唐使が来ることを知り

66歳の鑑真は遣唐使の帰国船に乗り

無事日本にたどり着くことが出来ました。

 

6度目にしてようやく日本へ着いた鑑真を

朝廷は大いに歓迎し、鑑真は

東大寺の戒壇で聖武天皇・光明皇后を始め

440名に受戒を行いました。

 

そして最初の5年を東大寺で過ごし

日本の僧に正式な仏教を教え・育てます。

その功績から758年 大和上の称号を賜り

759年 新田部新王旧邸を朝廷から譲り受け

鑑真和上の私寺とし戒律の専修道場として

仏教と戒律を多くの僧に伝えたのが

唐招提寺の起源になります。

 

 

見どころ

薬師寺の北に隣接する唐招提寺は

昭和になって多くの伽藍が再建され

壮大さと美しさを見せる薬師寺とは対照的に

ほとんどの伽藍が奈良時代~鎌倉時代に建立

された古い建物が並ぶ唐招提寺は

南大門を入った瞬間から、まるで奈良時代に

タイムスリップした様な感覚に陥るほど

静寂で厳かな空気を感じます。

ここが奈良市内ではなく

どこか山の中深い寺院にいるような雰囲気です。

 

ここで日本が律令国家としてスタートした

2千数百年前…

6度の渡航で漸く日本にたどり着いた鑑真が

多くの日本の若い僧侶に仏教を伝え

現在の日本に繋がっていることを想いながら

歴史ある伽藍と仏像を見てください!

 

 

南大門

昭和35年 再建

 

 

金堂(国宝)

奈良時代(8世紀後半) 建立

大きな台形を描く屋根のデザインは

元興寺・西大寺の金堂にも見られる

奈良時代初期の特徴が伺えます。

 

本尊:廬舎那仏坐像(国宝)奈良時代

本尊:千手観音菩薩立像(国宝)奈良時代

本尊:薬師如来立像(国宝)平安時代

・四天王立像(国宝)奈良時代

持国天・増長天・広目天・多聞天

・梵天/帝釈天立像(国宝)奈良時代

 

 

講堂(国宝)

奈良時代(8世紀後半)建立

本尊:弥勒如来坐像(重要文化財)鎌倉時代

・持国天立像(国宝)奈良時代

・増長天立像(国宝)奈良時代

 

 

鼓楼(国宝)

1240年 鎌倉時代建立

 

 

礼堂(重要文化財)

鎌倉時代 建立

・釈迦如来立像(重要文化財)鎌倉時代

 

 

御影堂(重要文化財)

江戸時代 建立(修復工事中~2022年)

・鑑真和上坐像(国宝)奈良時代

 

 

宝蔵・経蔵(国宝)

奈良時代 建立

 

 

新宝蔵

昭和45年建てられた宝物館

旧金堂に安置されていた大日如来坐像(重文)他

奈良時代後期の仏像を安置しています。

 

 

戒壇

鎌倉時代(石段のみ)

 

 

開山堂

江戸時代 建立

・鑑真和上御身代わり像

 

 

開山御廟

鑑真和上の墓所

 

 

御朱印

・廬舎那仏

・廬舎那仏 大和北部八十八ヶ所二十六番

・鑑真大和上

・蓮華蔵 ロータスロード

 

 

拝観時間

8:30~17:00(受付は16:30まで)

 

入堂・拝観料

大人  ¥1000

中学・高校生 ¥400

小学生 ¥200

 

新宝蔵>

大人  ¥200

中学・高校生 ¥100

小学生 ¥300

 

国宝 鑑真和上坐像特別公開>

大人  ¥500

中学・高校生 ¥400

小学生 ¥300

 

住所・TEL

〒630-8032 奈良県奈良市五条町13-46

0742-33-7900

 

アクセス

近鉄 西ノ京駅より徒歩5分

奈良交通バス「唐招提寺」「唐招提寺東口」

 

駐車場

有料駐車場あり ¥550/時間 + ¥110/30分

 

 

>すぐわかる南都七大寺・南都六宗とは?

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